8LIEN LW シリーズの乗り心地の良さの秘密

Nepestの新型ホイールNOVAが発表されて中華ホイール界隈がにわかに盛り上がっています。

これまでに無いカーボンスポークを採用し、リムをワイドにしたにも関わらず軽量化しているホイールなので注目を浴びるのは必然。お客様にもおススメできるホイールです。

既にインプレッションを投稿しているインフルエンサーの方もいらっしゃって、内容を参考にさせていただいております。

その中で、「乗り心地が良くなった」と挙げられている方が多いと思います。

カーボンスポーク採用で乗り心地の良いホイールなら当店ではNepestより前に取り扱っておりました8LIENのLWシリーズがあります。

このホイールは本当に滑らかな乗り心地が特徴的なんですが、その理由は25mmのリム内幅からきているもの。それだけが理由と思っていましたがそうでは無さそうです。

8LIEN LWシリーズに採用されているカーボンスポーク

Nepest NOVAのインプレッションで、カーボンスポークのしなやかさに注目している内容がありました。

カーボンスポークでここまで曲がるものは他に無い、と。

あれ?でもその曲がり方見たことあるぞ、と。

実は8LIENのカーボンスポークも相当にしなやかなんです。

この写真は8LIEN L5Wのスペアスポークです。

NOVAに使われているスポークがしなやか、という内容を見て恥ずかしながらこれが普通ではないことを知りました...。

確かに、MAUIに使われているスポークは変形するような感じはありません。ただ、それは単にスポークテンションがしっかり掛かっているからだと思っていました。けど実際にはそうではなく、そもそも変形するしなやかさが無いということなんだと知りました。

8LIENの担当者にスポークはどこが製造しているのかを聞いたことがあります。

これについては企業秘密で教えることはできないが有名ブランドに供給しているメーカーだと言われました。ただし、それはVONOAでは無いとも言われました。

8LIENでカーボンスポークを採用する際に、VONOAを含む3つのブランドのカーボンスポークでテストホイールを作成し韓国のプロサイクリングチームにテストしてもらったそうです。その中で最も高い評価を受けたのが現在8LIENで採用されているカーボンスポークを使ったテストホイールだった、ということです。

もちろん、パフォーマンスの良さだけでなく製造ラインを訪問し製造工程やテストを見たうえで、このブランドのカーボンスポークを採用することに決めたそうです。

カーボンスポークといえばVONOAという図式がいつの間にか広がっていますが、こういう話を聞いたうえで第4世代と言われるVONOAのスポークを見るとなかなか面白いなと思います。

内幅25mmは標準化するのか

内幅25mmの8LIEN LWシリーズはリムトレンドの最先端だと思っていましたが、タイヤ規格がリム幅に追い付いていないのも事実でした。

しかし、最近になってVittoriaからリム内幅25mmに最適化されたCORSAが発売されたことで一気に風向きが25mm幅に向いてきたように感じます。

リム内幅が広がるとそこに合わせるタイヤがタイヤメーカーの意図しない形になってしまうという問題点も、徐々に解決しそうです。ということは25mm内幅には転がり抵抗の低減とエアボリュームの増大による乗り心地の良さというメリットが残る、ということになるかと思います。

8LIEN L5Wを使ったとき、なんでこんなに乗り心地が良いのか理解しきれていませんでしたが、Nepest NOVAの登場によってその理由が分かってきました。

8LIENホイールに使われているカーボンスポークが他のカーボンスポークに対してかなり先を行っていたというのもはっきりしました。

こうなってくると、Nepest NOVAも8LIEN LWシリーズもどちらも甲乙つけがたくなります。

ハブで選ぶならNOVA。リムで選ぶならLW。ということになるんでしょうか。

この辺りはもうちょっと考察してみますので、是非ご相談下さい!

投稿者プロフィール

Kenta Matsuda
Kenta Matsuda