サイクルパーツ合同展示会へ行ってきました

毎年この時期に開催されている浅草での展示会。

とんでもない数のブランドが出展していて、取引のあるブランドも取引の無いブランドも、様々な商品を一度に見ることが出来る貴重な機会です。

この展示会がきっかけで新規取り扱いを開始するということも稀では無いので、結構楽しみにしています。

見てきたものをザっとまとめてみますので、お時間のある方は是非お目通し頂ければ!

WHEELTOP

まずは、この展示会の数日前に国内代理店が決まって話題となった無線電動コンポーネントを扱う「WHEELTOP」。

最大の特徴は、7~13速と幅広い変速段数に対応可能で、しかも無線電動変速ということ。

そして価格も目を引くものがあります。油圧ディスクブレーキモデルがグループセットで121,000円(税込)~。リムブレーキモデルが102,300円(税込)~。フラットバーモデルが81,400円(税込)となっております。

ロード用リアディレイラー
ロード用フロントディレイラー
フラットバー用リアディレイラー

ディレイラーはそれぞれ大き目な印象。バッテリーが各ディレイラーに備え付けられているのでその分大きくなっている感じかと。このバッテリーは取り外し不可。

大手3社と大きく違うのはこのバッテリー部分。シマノはディレイラーと分離しているセミワイヤレス方式、SRAMとカンパはディレイラーに直接取り付けるけど取外し可能。こういった部分で各社のパテントを回避しているのかなと思ったり。

コントロールレバー
フラットバー用シフトスイッチ

コントロールレバーは右レバーが2ボタン、左レバーが1ボタン。役割としては右がリアディレイラー用で左がフロントディレイラー用と完全に決まってしまってます。これも上手くパテント回避しているんだろうなという印象です。使いにくそうな感じは全くありませんが、スイッチのアレンジはあまりきかないと思います。

他に気になっていたことで確認したことが、

  • ロード用のディレイラーはロー側最大36Tまで対応。
  • フラットバー用のディレイラーは10-52T対応可能。
  • 油圧ディスクブレーキにおいて、使用するオイルはミネラルオイルでシマノオイルも使用可能。
  • ホース関係はSRAM互換。オリーブやインサートもSRAMを使用可能。専用品ももちろん代理店が在庫するとの事。
  • ブレーキパッドはシマノと同形状。

ブースはかなり混雑していたので、パパッとこのくらいの事が確認できました。

新興コンポメーカーとして、大手3社と真っ向から対決するというよりは今あるものを活かしつつ、より手ごろな価格で電動変速を使って欲しいという意図のコンポーネントです。

最大のメリットは今あるものを活かせる事。7~13速に対応できるので、言ってしまえばスポーツバイクならどんなバイクでも無線電動変速化が可能。

11速を使っている方も、12速化しなくても無線電動変速に出来ます。

将来的に2×13速になったとしても、それにも対応できる。

将来性を持ちながら後方互換をも兼ね備えます。

春頃に発売できるように調整中という事ですので、是非注目しておいて下さい!

YOELEO(ヨーレオ)

こちらは中国のフレームメーカー「YOELEO(ヨーレオ)」。SNS界隈では既に話題となっているフレームメーカーです。

なかなか現物を見る機会が無いので今回は貴重な機会でした。

フレームカットサンプル

ブース入り口に置かれていたのはフレームのカットサンプル。

フレーム内部まで綺麗に造られています。

フレームのペイントも綺麗で、このアークティックアイスというクリスタル柄のフレームは非常に目を引きます。

このペイントがアップチャージ無しの標準カラーとして用意されています。

フレーム以外にも、ホイールやハンドルなどのパーツ類も扱っており、特に一体型のハンドルバーはガッチリした剛性で安心して使えそうなものでした。この一体型ハンドルはアダプターでcannondale、TREK、PINARELLO、GIANTなど人気メーカーの車体にも対応しています。

YOELEOのフレームやパーツ類はクオリティの良さの割には非常に安価です。

フレームセットなんかは、一体型ハンドルバー付きで213,900円(税込)。一体型ハンドルバーは別売りでも39,500円(税込)。

最近の価格高騰とはかけ離れたお求めやすい価格となっています。

また、直販型のブランドと違い代理店とショップがしっかり連携をとれるブランドのようですので、アフターケアまできちんと出来ます。

フレーム載せ替えの選択肢としても、最初の1台としても面白いブランドではないでしょうか。

BIORACER

新しいショップジャージでお世話になっているBIORACER。

ベルギー出身のBIORACERはベルギーのナショナルチームジャージに使用されている他、TEAM INEOSのウェアサポートを行っていたりと、性能はお墨付きのウェアブランドです。

カスタムジャージにはレーシングデザインのEPICシリーズと、幅広い層に使いやすいICONシリーズと用意されています。

M-2ジャージは全てICONシリーズですが、オススメはEPICシリーズのビブショーツとの事です!

ICONに比べてEPICはショーツ本体の縫い目が少なくて肌への密着感、動きへの追従が全然違うそうです。

太ももの裾に近い部分は「HONEY WAVE」という構造で、全方向に伸縮する機能的な素材になっています。まるで第二の皮膚のような着用感を得られるそうです。

ハニカム織の独自素材は筋肉にコンプレッション効果をもたらしてくれます。

WINSPACE

WINSPACEからは新型フレームが発売となるようです。

AGILEというフレームで、T1550よりも軽くてエアロになっているとの事。

フレーム重量は担当者が言うには850g。

ヘッドチューブがストレートじゃなくて絞られていて、空気の流れが良さそう。

何よりカッコいいですね。

シートステーは後方に張り出した形状で、TTバイクのような形状。

エアロを強く意識したフレームというのが一目で分かります。

また、チタンバイクのMONORALバイクがWINSPACEの取扱いとなるそうです。

グラベルバイク、トレイル系のMTB、エンデューロ系のMTBをチタンフレームで取り揃えているブランドです。

MTB界隈では既に知名度の高いブランドだと思います。

金属系のフレームで一台組んでみたい方にとっては魅力的なブランドではないでしょうか。

ROUTE WERKS

ハード素材とソフト素材を組み合わせた、利便性に優れるハンドルバーバッグ「ROUTE WERKS」。

YouTuberのけんたさんが取り上げたことでも有名なハンドルバーバッグです。

収納力に優れるだけじゃなく、蓋がハンドル側から開くので乗車しながらバッグの中身にアクセスしやすくなっています。

上の写真はコーヒーセット一式だそうです。

今までのバーバッグでは持ち運びしにくかったものでも簡単に収納できます。

ハンバーガーとポテトを入れて走ったりする人もいるそうです。

バッグの用途として相性が良いのはグラベルバイクやクロスバイクかなと思います。

好きなものを詰めてのんびり走って、走った先でプラスアルファの何かを楽しむ。そんな使い方にピッタリです。

Magene(マージーン)

パワーメーターやTPUチューブでおなじみとなったMageneからはサイクルコンピューターが出るそうです。

スペック的にはGARMIN EDGE540と同等で、操作はタッチスクリーン。

価格は3万円程の予定だそうです。

コスパに優れるサイコンの選択肢が広がりそうです。

リアライトも新たに発売するらしく、こちらはアプリと接続してライトの発光を自由にデザインできるそうです。

例えばハート型に光らせたり、文字を流したり、などなど。

実際のところ実用性というよりは、面白い機能として使ってもらう感じかと思います。

長くなりましたが、こんなところでしょうか。

他にも色々と見てきていますが、こうやって振り返ると中国ブランドが多いですね。

それだけ面白いなと思うものを世に送り出しているという事なんですが、これまでの「中華」イメージと違うのはどこも代理店がしっかり入っているという事。

素性がよく分からないまま国内に入ってきて所詮は中華と揶揄されてきたものと違って、代理店がしっかり目利きを利かせてこれなら大丈夫と判断されたものが増えています。

代理店が入れば国内でアフターサービスを受ける事が出来るし、万が一の時のアフターパーツも手に入りやすくなります。

これまで玉石混交だった中華製品ですが、代理店が目利きを利かせて国内に入ってくるものは「玉」だと思ってもらっていいと思います。

自転車本体やパーツ類の価格高騰が著しい昨今ですが、良いものを少しでも価格を抑えて世に送り出してくれるのはありがたい事です。

何か気になるものがありましたら是非店頭にてお尋ね下さい!

ご来店お待ちしております!